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牽引(けんいん)免許の教習内容って?

「牽引(けんいん)免許の教習内容って?」という方必見! みなさんから寄せられた疑問を徹底レクチャーします。

牽引免許の教習内容って?

質問 「クルマの仕事は最高! 資格を取って、もっと活躍するぞ~
牽引(けんいん)の免許があれば仕事の幅が広がるっていうけど、自分で練習して試験場で一発合格しようかな。わざわざ教習所に行く必要ないかも?」

回答 「牽引車の運転は、独特の“運転のコツ”が必要になります。
トレーラーが連結されている事による、牽引車特有の動きをマスターするためには、できるだけきちんと教習を受けることをオススメします。教習所に入校せず、直接運転免許試験場で受験するという方は、しっかり練習を積んでから受けてくださいね」


バックするときにはハンドルを逆に切るとか、トレーラーとの角度を考えながら運転するとか、 牽引車の運転には高度な技術が要求されます。最も運転の難しいクルマだといえるかも!?

実際の教習内容のどういうところで教習生がつまづくのか、アドバイスを交えて解説します。
参考にしてくださいね!

目次

技能教習・まずは基本的な操作から(第一段階)

「トレーラーって確かに大きいけど、大型車と似たような感じでしょ? 乗ってるうちにすぐ慣れちゃうから大丈夫だろう」

と思っている方、危険です!
牽引車は特殊な構造をしているため、“ちょっと大きい普通のクルマ”という感覚だと操作できない場合がありますよ。

牽引車は、「ヘッド」と呼ばれる運転車両に「トレーラー」と呼ばれる荷台車が連結された車両です。この連結部分はピンで部分的に固定されているため、ヘッドとトレーラーが折れ曲がるように可動する仕組みになります。

ヘッドとトレーラーが一体化していないため、バックや方向転換には相当コツがいるようです。落ち着いて、頭でもじっくり理解を深めながら感覚を覚えていってくださいね!

【第一段階・教習項目】
  1. 車の乗り降りと運転姿勢
  2. 自動車の機構と運転装置の取扱い及び牽引車の特性
  3. 発進と停止
  4. 速度の調節及びブレーキ操作の仕方
  5. 走行位置と進路
  6. 時機をとらえた発進と加速
  7. 目標に合わせた停止
  8. カーブや曲がり角の通行
  9. 狭路の通行
  10. 後退
  11. 教習効果の確認(みきわめ)

「トレーラーの運転ができれば仕事の幅も広がるから、免許取っておくか~」
と、気軽に始めた牽引車教習…。

ところが意外と、「こんなはずじゃなかった」「うまくいかない…」なんて教習生が悩んでしまうところがあります。どんな運転免許でもそうですが、特に牽引車は難しいので落ち込んでしまいがち。
教習生同士で情報交換できる場があれば、どんどん活用しましょう!

指導員からのワンポイントアドバイスを読んで、悩みの解決に役立ててくださいね。

難所その1・【狭路の通行】
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牽引車がS字コースのようなくねくねした道を走行する場合、左右がぶつかったり、縁石に乗り上げたりしないよう注意を払わなくてはいけませんよね。

「頭ではわかってるんだけど、なかなかうまくいかない!」

という悩みは、どう解消していったらいいんでしょうか!?

現役・指導員からのワンポイントアドバイス

S字コースでは、特に後輪が脱輪するという失敗が多いですね。

これは、S字コースでの「外側前輪と縁石までの余地感覚」がつかめていないため、外側の余地を取りすぎることが原因の一つです。結果、内側後輪と縁石までの余地が少なくなり、脱輪してしまいます。

その感覚をつかむためには、S字コース走行中に一度車両を停止させ、降車またはドアを開けるなどして、その余地を再確認することが必要ですよ!

難所その2・【バック】
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「バックは、普通車や大型車の免許を取ったときも難しかったなぁ~。
慣れるまでは、距離感がうまくつかめないとダメなんだよね」

と思ってる方! 普通車も大型車も、それなりにバックは難しかったでしょうが、牽引車のバックはそれどころじゃありません。

“牽引車は、バックするときハンドルを逆に切る”…ということになるんですね。これが本当に「教習生泣かせ」。牽引車を運転する人が最初は誰でもつまづく難所です。

現役・指導員からのワンポイントアドバイス

バックするときは「どっちにハンドルを切ればいいのか?」を早く覚えることが大切です。

でも最初から体で覚えようと思ってもダメ!
まずは、ちゃんと頭で理解するようがんばってください。

ただし、いくらハンドルを回す方向がよくても、たくさん回しすぎたり少なすぎたりすると不安定になります。次は「どれだけ回せばいいのか?」をつかんでください。ここまでできれば、安定したバックができるようになりますよ。

技能教習・応用走行でバッチリ!(第二段階)

「いよいよ第二段階だ、緊張するなぁー。
実際の道路の左折や右折で他のクルマを巻き込んだりしたらどうしよう…」

と早くも悩んでしまってるみなさん、安心してください。
牽引車教習は路上に出ません。

応用走行も、じっくり場内コースで学びます。免許を取った後、実際の路上で困らないようにしっかり練習していきましょう!

【第二段階・応用走行】
  1. 通行位置の選択と進路変更
  2. 障害物への対応及び速度の危険性
  3. 標識・標示に従った走行
  4. 信号に従った走行
  5. 交差点の通行(直進)
  6. 交差点の通行(左折)
  7. 交差点の通行(右折)
  8. 見通しの悪い交差点の通行
  9. 踏み切りの通過
  10. 方向転換及び幅寄せ
  11. 教習効果の確認(みきわめ)

第一段階を修了し、もう問題なく基本的な運転はできるようになりましたか?第二段階はもう少しレベルを上げた操作ができるように、練習練習!

わからないところ・苦手なところはしっかり指導員に聞いてくださいね。第二段階の難所はココですよ!

難所その3・【方向転換】
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バックや左折・右折、ヘッドとトレーラーの動き方が微妙に違うだけに、感覚をつかむまでが一番の難所ともいえる方向転換。

「こんなもんかな~」という適当な感覚じゃダメですよ!
慣れるまでは、止まったりドアを開けたりしてきちんと確認しながら運転してくださいね。

現役・指導員からのワンポイントアドバイス

牽引の方向変換では、まず後輪の誘導に失敗している方が多いようです。
右バックの場合に右後輪(※左バックの場合は左後輪)が、入り口の曲がり角から離れてしまったり脱輪してしまったり…。

ただしよく見ると、「いつも離れてしまう」、「いつも脱輪してしまう」など同じ失敗を繰り返してしまう方も多いようです。

バックでは、ヘッドとトレーラの角度をつけたり(折る)、平行に戻したり(伸ばす)など一連のハンドル操作を行い、入り口の曲がり角に後輪を近づけていきます。

後輪の誘導は、このつける角度によってかなり変わってきます。
また、最初に停止する位置、折り始める時期などによっても変わってきます。誘導で失敗している方は、この「角度」「停止位置」「時期」を調整してみてください。

学科教習について

…いかがですか? 独特の形状の車両だけに、運転も難しそうですね。
ですが、最初は誰でも初心者。段階を踏んで練習していけば、必ず免許は取れるようになるはずです! くじけずにがんばってくださいね。

この後、卒検を受けて合格すれば、晴れて卒業となります。

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