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教習所に行かなくても免許が取れる「一発合格」って何?
「教習所に行かなくても免許が取れる「一発合格」って何?」という方必見! みなさんから寄せられた疑問を徹底レクチャーします。
「免許って、教習所に行かなくても取れるんだって? 要は、試験場で一発合格すればいいんだよね。それじゃ高いお金を払って通う必要ないよね!今から免許試験場に行ってきまーす」
「一発合格(一発免許)ってカッコイイですよね。一度は憧れますよね!でも、その下準備や手続きは意外と面倒。この機会に、シミュレーションしてみましょう!」
一発免許って何?
さて、普通車・自動二輪車・その他いろいろ免許を取ろう!と思ったときは、みなさんどうしますか? おそらく「教習所に通うことを検討する」人が多いと思います。
ですが、絶対に教習所に通わなければ、免許は交付されないというわけではありません。免許試験場に行って、そこで直接試験を受けて免許を交付されるという方法もあるんですよ。これがいわゆる「一発免許」「一発合格」です。
一発免許(直接、試験場で受験)のメリットは?
- 教習所に通うと20万円以上(※免許の種類によっても異なります)かかってしまう費用を抑えることができる。
- 同時に、教習にかかる時間も省くことができる。
- 合格率が低いので、ちょっと自慢できる(?)
「じゃあ教習所に何十万もお金をかけなくたっていいんだ! 今すぐ退校して、払い戻してもらおうっと♪」
と焦らずに。まずはシミュレーションしてみましょう。
一発で免許を取るときの流れってどうなる?
【1】仮免許試験
まず各都道府県の試験場で、仮免許試験を受けます。もちろん、クルマの基本的な操作と運転ができることが前提ですよ。
【必要なもの】
- 本籍の記載された住民票の写し(コピーは不可)、又は既にお持ちの免許証
- 写真2枚(撮影後6か月以内の縦3センチ、横2.4センチのもの)
- 手数料5,600円
(※あくまで詳細は、各試験場へ問い合わせてくださいね)
1.適性検査
視力などの検査を受けます。
2.仮免学科試験
※すでにバイク免許・大型特殊免許を持っていれば、学科試験は免除になります。
ここで不合格になってしまうと手数料がもったいないですよね。事前に自分で学科試験の問題集を繰り返しやっておきましょう!
3.技能試験の予約
学科試験に合格した方・または学科試験が免除された方は、予約を取ります。当日に学科と技能を続けて受験することはできない可能性もあるので、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
4・技能試験
もちろん実車での試験なので、練習場など、公道以外のところで充分練習してから受験する必要があります。※公道での練習は無免許運転になりますので絶対にダメですよ!一見、なんでもない安全確認をしなかっただけでもどんどん減点されるので、とにかく基礎に忠実に!
この仮免許試験、非常に難しいと評判です。
でも「試験官がメチャクチャ厳しい!」ということではありません。この試験では、免許試験場の試験コース(場内)を走るのですが、このコースは通常公開されていないため、実際のコース練習をする機会が少ないため難しいというのが実情です。
初めて走るコースは「ウィンカーをいつ出したらいいか」「どこで寄せるか」「加速、減速のタイミング」などなど、気を使うことがありすぎて慌てますよね。
際の試験の前にコース図を見たり、実際にコースを歩いてみたり、どう走るかを充分イメージトレーニングしておくことをおすすめします!
5.仮免許の交付
技能試験に合格すると仮免許が交付されます。 とにかく仮免に合格しないと進みません。
ここで何度も不合格になってしまう場合もありますが、非公認の教習所や、個人教習所(個人指導)の教官に指導をお願いする方法もあるので、がんばって仮免許を取得してくださいね。
次の本免許試験まで、さらにステップがあります
仮免許が交付されたら、『運転免許取得後3年以上の人に助手席に座ってもらって、1日2時間の教習を5日間以上』路上で練習します。ここで初めて路上デビュー!…とはいっても、あくまで練習のために交付される仮免許ですから、まだまだ自由には乗れません。早朝や夜など、車通りの少ない時間をねらって練習を重ねましょう。
この段階で、非公認の教習所や個人指導の教官などに見てもらって練習するとかなり効果的。やや費用はかかりますが、ここで充分指導を受けておくと合格率に差が出るようですよ。
【2】本免許試験
いよいよ試験場で本免許試験を受けます。
【必要なもの】
- 仮免許証
- 本籍の記載された住民票の写し(コピーは不可)、または既にお持ちの免許証
- 路上練習申告書
- 写真1枚(撮影後6か月以内の縦3センチ、横2.4センチ)
- 手数料5,150円
1.適性検査
ここでも適性検査を受けます。
2.本免学科試験
※すでに二輪免許・大型特殊免許を持っていれば、学科試験は免除になります。
本免学科試験は、仮免学科試験よりさらに難しいといわれます。とにかく何度も問題を解くのが王道!
3.技能試験の予約
学科試験に合格した方・または学科試験が免除された方は、予約を取ります。
4・技能試験
試験官の厳しいチェックが炸裂します!「合格率がすごく低そう…」という声もありますが、考えてみれば当然のこと。
簡単に免許を交付してしまうようでは、重篤な交通事故を多発させてしまうことにもつながるので、厳しいのは当たり前なんですね。
不合格となった場合、ここはあくまで試験場なのでやり直しをさせてもらうわけにはいきません。だから、せっかく受験しても「なぜダメだったのか」わからないまま何度も受験して落とされてしまう可能性もあります。それでは受験料がムダになるばかり…。いったん不合格になったら、やはり個人教習所などの指導を受けてから再受験する方がいいかもしれません。
5.免許取得時教習
技能試験に合格した人は受講します。
6.晴れて、免許証交付!
最短でも10日以上はかかると見ておいた方が確実です。一発免許とはいっても、決して1日で済むわけではないことがお分かりいただけたでしょうか?
「こんなに手続きがいろいろあるの? 全然『一発』じゃないじゃん!」
と思われた方、その通り。『一発免許』ってカッコイイですが、以下のようなデメリットがあることを理解しておくことをおすすめします。
一発免許(直接、試験場で受験)のデメリットは?
- 試験場が各県に1,2箇所しかないことが多く、遠い場合は不便
- 何度も受験するうち、受験料(手数料)ばかりかかってしまうことになりがち
- 安全運転の知識、技術がきちんと身についているかどうか、自信が持てない場合がある
- 何度も不合格になると精神的なダメージを受けてしまう
憧れの『一発免許』ですが、誰でもラクに合格できるわけではないんですね。メリット・デメリットをしっかり把握して挑戦しましょう。
教習所で免許を取るときとの違いは?
『一発免許』は1回目で合格する保障はないし、「どうして不合格になったのかわからない」という状態で何度も落とされてしまう状態はつらいものです。的確なアドバイスを与えて、サポートしてくれる存在がほしいところ。
その点、教習所では、
学科、技能ともに充分な教習を受けられます
一見、当たり前ですよね。ですが、自己流で運転を習得しようとする場合、まず「練習場の確保」から始めなくちゃいけません。教習所では、当然ながら、充分なコースと指導員がもれなくついてます。学科も、疑問点は何でも聞けて、納得いくまで学ぶことができます。
適切なアドバイスが受けられます
教習所では、第1段階から順番に、教官が教習生の成長を見守ってくれます。ゆっくりペース、せっかち、よくあるミスの箇所など、一人一人をある程度把握した上で指導し、卒検(試験場での本免許試験に該当)でもし不合格だった場合は「次回は必ず合格するためのアドバイス」をくれるので、充分納得した上で苦手部分を練習できるし、結果的に効率よく免許が取得できます。
試験場の本免技能試験が免除されます
「教習所の検定試験」は「運転免許試験場の本免許試験」に相当するので、教習所の卒業証書があれば後は学科試験を受けるだけですぐに免許が交付されます。これが教習所に通う最大のメリットかもしれません。
それでも「やっぱり一発合格を目指したい!」という方は、個人練習や問題集などの下準備を充分に、試験に挑戦してくださいね!
そして、もしも不合格になってガッカリしてしまったときには、いつでもDriver's OnLineの教習所ガイドをごらんください。全国の公認教習所をたくさん紹介しています。
教習所であれば、「アドバイスがほしい」「上達したかどうか、判断してほしい」というときには、教習所に通っててよかった…と思えるかも。お待ちしています♪
自動車教習所を卒業していれば免許試験場での技能試験は免除だよね。でも、受験しなければならない場合があるって本当?
教習所を卒業後、免許試験場で本免技能試験が免除になるのは“公認教習所(自動車学校)”卒業の方に限ります。
教習所には、公安委員会の認定している“公認校”と、認定されていない“非公認校”の区別があり、試験場での技能試験が免除されるのは“公認校”を卒業された方のみです。
せっかく教習所に通って運転をマスターしても、そこが“非公認校”だったらまた試験場の厳しい技能試験に苦労してしまうかも…。教習所に入校する前に、よく確かめてくださいね!
なお、Driver's OnLineで紹介している教習所・自動車学校は、すべて公認教習所です。
個人教習所ってどんなところ?
個人の指導員が、完全に個別指導する教習所です。教習所を持たず、フリーのコースなどを利用して指導することが多く、教習生ひとりひとりに合ったきめ細かい指導ができる利点があります。
基本的に学科教習はなく、技能のみの指導を受けると考えればよいでしょう。その分、料金も安く設定されています。完全予約制のため、限られた時間だけ指導を受けたい人(仕事の合い間に教習を受けたい方、子育て中の主婦の方など)には便利な存在です。
指導を受けてから、試験場で仮免許・本免許の試験を受けることになりますが、やはり何度かはチャレンジすることになると覚悟しておいた方が無難かも。個人指導のため指導員と教習生の相性や向き・不向きも影響するので、充分情報を集めてから利用してくださいね!